お宝紹介

男山株式会社

銘醸の正統を伝承する 男山 印鑑および 印鑑納の写真

銘醸の正統を伝承する 男山 印鑑および 印鑑納

8代将軍・徳川 吉宗の御膝酒となった伊丹の銘醸「男山」。その正統を伝承する印鑑である。
寛文年間(1661~1672)に創業した男山の醸造元は、摂津伊丹の木綿屋山本本家。
すでに廃業はしていたものの、その正統・男山の冠を引き継ぐべく、山崎酒造株式会社(男山株式会社の前身)が御本家・山本 良子 氏から譲渡された。

喜多川 歌麿 筆 名取酒六家選 若那屋内白露 木綿屋乃男山の写真

喜多川 歌麿 筆 名取酒六家選 若那屋内白露 木綿屋乃男山

名浮世絵師・喜多川 歌麿の作品。遊郭・大籬(おおまがき)若那屋とは、遊郭街の江戸吉原でも高嶺の花の遊女屋。その大店で、筆頭遊女にランクされていたのが白露である。
だらりの帯を前に大きく結び、片膝をやや立てぎみに手紙をしたためる姿は、凜とした容姿の美しさばかりか、その貫録をも巧みに表現している。
左上には四斗樽が描かれ、“木綿屋乃男山”と記されている。
男山は江戸時代初期から禁裏の御免酒で、将軍の御膝酒としても名が通っており、この図は男山と白露の人気が伯仲することを表しているかのようだ。

葛飾 北斎 筆 杉玉を観る雨中鬼の圖の写真

葛飾 北斎 筆 杉玉を観る雨中鬼の圖

こちらも、巨匠・葛飾 北斎の筆による、妙味のある作品。
早春の小雨あがりの泥道を、左手に破れ傘、右手に貧乏徳利をぶらさげた赤鬼が、酒を買おうとやって来た。ふと見上げると、造り酒屋の軒下に、青々とした新しい杉玉が吊ってある。
「おおっ、もう新酒が出たんだ!」
空には、雲雀が喜々として飛び回っている。
絵の内容を解説すると、こうなるのかも知れない。