キリシタン灯篭
スタッフ一同が感嘆した、肥前・松浦党一族の証と言える“キリシタン灯篭”。 松浦家母屋の苔むした中庭に、ひっそりと佇んでいる。脚中央部の左右にふくらみを持たせ十字架とし、土に半分埋まっている台座には聖母マリアの浮き彫りが見え隠れしている。 四百年ほど前、長崎・平戸より持ち来し逸品。
江戸後期の揮毫屏風~文人墨客の作集~
崧翁(すうおう)、一蝶(いっちょう)、海屋生(かいおく)など、江戸時代後期の書大家たちの揮毫を贅沢にコレクションした屏風。松浦家の奥座敷に開帳されている。経師した人物・年月は不明。
久保田米僊(くぼたべいせん)作 鳴門鯛の掛軸
今にも泳ぎ出しそうな生き生きとした真鯛は、江戸後期から明治にかけての絵師・久保田米僊(1852~1906)の作品。米僊は京都に生まれ、慶応3年(1867)日本画家・鈴木百年に師事。パリ万国博覧会で金賞を受賞、脚光を浴びる。異才家の米僊は日清戦争に従軍記者として赴いたが、不幸にも失明し、その後は俳句や批評にいそしんだ。 この軸は、明治19年(1886)の「鳴門鯛」の銘柄拝受を記念して、特別に描かれたものである。