山廃特集
2018 年2月
骨太濃厚な旨味の山廃を、絶品料理で彩る
山廃とは
「山廃」とは、酒母製造方法の一つ。日本酒造りでは酵母を増殖させる過程(酒母)で「速醸系」と「生もと系」に分かれますが、「山廃」は「生もと系」に入ります。「生もと系」は、自然の力で酵母を育てる製法。麹、蒸し米、水を櫂棒で摺りつぶす「山卸」という作業をしていましたが、それを廃止した作り方なので「山廃」と呼ばれます。力強く、重厚で骨太な味わいが特徴。温めることにより旨味成分が増すので、燗酒に良く合います。
今月の肴
地酒に合う料理長の厳選メニュー
串揚げの三種盛り合わせ
奥行きのある山廃に、ソースを合わせて
豚ロース、海老、蓮根の串揚げ盛り合わせは、薄い衣がさくさくっとした食感。 ソースはりんご、玉ねぎ、にんじんを使ったすっきりとした味わいの中に隠し味の愛知県産赤味噌がコクを深めます。 山廃のボリュームのある旨味にソースがよく合う一品です。
玉ねぎとブルーチーズの味噌焼き
花弁のように広がる香りとコシのある余韻
蒸した後オーブンで焼き目をつけた玉ねぎは千葉県産の甘い大玉。 白みその旨味が広がった後、ブルーチーズの香りがふわっと通ります。 ぬる燗でいただく骨太でまろやかな山廃の味わいが絶妙にマッチする絶品です。
あさりの酒蒸し
シンプルさは究極の洗練である
バターと薄口醤油でシンプルに味付けされたあさりの酒蒸し。 バターのマイルドさと薄口醤油の凛とした塩分があさりの旨味を引き出します。 山廃の深い旨味とキレのある後味が良く引き立つ一皿です。
今月の地酒
今が飲み頃の地酒3銘柄をセレクト
加賀ノ月 琥珀月 熟成山廃純吟(箱入)
3年以上の熟成によって、色づく琥珀色のお酒。甘味と酸味とが絶妙なふくらみを感じさせる飲み口です。
石川県 株式会社 加越